THE FUTURE OF CLOUD COMPUTING

欧州研究計画FP7の一環で、専門家の委員会で作られた報告資料である。
全体で70ページ程度
http://cordis.europa.eu/fp7/ict/ssai/events-20100126-cloud-computing_en.html

とりあえず、読んでみた印象。

  1. 欧州らしく、産業を構築するにはどのような研究が必要かという視点で論理的に書かれている。
    1. 欧州のクラウド産業のSWOT分析をしている(35ページ)
    2. オープンソースは、技術は欧州からでている。しかし、ビジネスは米国に取られてしまうとある。(42ページ)
    3. これから10年のクラウドでの研究のタイムスケールを書いている。(56ページ)
    4. 欧州の産業のIaaS/PaaS等の機会を、数年単位のタイムスケール付でかいている。(44ページ)そして、技術開発や関連対応作業(法律整備など)を説明している。(49ページ)
    5. クラウドの現状については、技術的視野だけでなく経済的観点および関連技術まで俯瞰している(12ページ付近)


そして、研究課題やそれ以外の課題は、以下のとおりであった。

  1. Scale and Elastic Scalability
  2. Trust, Security and Privacy
  3. Data Handling
  4. Programming Models and Resource Control
  5. Systems Development and Systems Management
  6. Economic Aspects
  7. Legalistic Issues

クラウドコンピューティングに関する研究開発を俯瞰するためには、一度読んでみて損はない資料だと思う。