さおだけ屋はなぜつぶれないか?

身近な疑問から始めているだけあって、会計の気持ちが良くわかる本である。会計の入門書では星5つかな?たくさん売れた理由も良くわかった。
たとえば、数円のコストダウンより、万円単位のコストダウンを考えようとか、決算に大きく利くポイントを説明している。確かに、それにしたがって決算書を見てみると、100万円単位でしか決算書を計上していない会社がある。大雑把でも、きっちりしていることは意外と重要なんだということがわかる本である。
また、文学部出身の公認会計士らしく、引用するのもゲーテであった。
「教科書は、魅力的であってもらいたい。魅力的になるのは、知識と学問のもっとも明朗で近づきやすい面を出して見せるときに限るのだ」というコトバを引用している。やさしい入門書を書ける著者ならではの引用といえよう。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

山田真哉氏のページ
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