文章をダメにする三つの条件

元新聞記者であり、現在大学生に教えている人の実践的文章論である。文章論は、著者ごとの経験論が遺憾なく発揮されるところであり、面白い。
著者が三つ上げているのは、単なる事象の羅列、理屈っぽい、一般論に終始するである。事象の羅列は、改善策としては、イイタイコトを一つに絞って、それを体系だって説明することに置き換えられる。一般論の改善は、オリジナリティのある話をするに置き換えられる。この2つの点は、ビジネス文書でも言える話である。バーバラミントの考える技術書く技術でも散々言われている。ただし、最後の理屈っぽいは、バーバラミントでも言われていなかった。多分、著者の対象とする大学生が、難しい話を聞くと受験勉強の過去を引きずっているせいか、ムダに難しくしてしまうらしい。また、記者の場合、難しく話をするのは、きちんと取材が出来ておらず突っ込まれるのを防ぐためと書いてあったところが、参考になった。逆に言うと、取材が良く出来ると、やさしく囲うとするらしい。
この本は、かなり歴史があるため、すでに文庫本も販売されている。

文章をダメにする三つの条件 (丸善ライブラリー)

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文章をダメにする三つの条件 (PHP文庫)

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