逆転の競争戦略(第四版)

いろんな事例を元に、逆転の競争戦略を説明している。この本では、リーダ企業は、いろんな企業から目標にされるので、かえって生き残りにくいというところが主張である。そして、3種類に分類して、攻略方法が説明される。出来るだけ上位の機能で、実装に依存しない話に持っていくのが攻略者の側から見て、良い発想のように見えた。
もちろん、事例としては、版数が変わるたびに事例を入れ替えて説明している。
リーダ企業の問題も、いろいろと参考になるのだが、たとえば営業は評価尺度にしたがって動くというところが役に立つ。全社的に評価尺度が決まっているので、それにしたがって、営業が動くという至極もっともなお話。たとえば、鉄だと重量で決めたりと、面白い。付加価値は、品物によって違うはずなのだが、昔からの慣行で利益ではなく、重量で評価されてしまう。このような評価では、研究をしていても、高付加価値型研究には冷たくなるのも至極当然という気がした。
そして、挑戦者のやり方として、セブン銀行の利益の94%は、他行の取引手数料から来ていることを知り、意外なところに意外な攻略方法があると感心した。http://tongari.webcrow.jp/frog/?p=502
第四版では、消費税が上がると、ビジネス環境はどう変わるかまで記載してあり大変参考になった。


逆転の競争戦略[第4版]

逆転の競争戦略[第4版]