横浜建物

横浜建物は、年140棟程度木造住宅を建てる中規模ビルダーである。この会社の売りは、3つにまとめられると思う。

  1. 直売なので、仲介料(3%)が要らない。
  2. セミオーダーなので、間取りや外装内装などが自由に変えられる。
  3. 地震が多い神奈川らしく作りは、堅固
    1. 耐震強度等級3の計算と強化が5万円弱(住宅性能評価を取るにはそれからさらに30万円必要)

直売ということは、裏返すと、直接横浜建物にアクセスしない限り物件情報を取ることが出来ないということである。このため、横浜市内で物件を探している人は、通常の不動産屋にアクセスする以外に、横浜建物にアクセスする必要がある。不動産を探すときは、情報が勝負なので、いろんな不動産屋に声をかけて、一番の情報を集めるように努力する必要がある。
建物の作り方は、公庫基準を満たすようにつくる。そして、建売メーカの中ではかなり手堅いつくりをしている。たとえば、基礎の作り方を例にとると、鉄筋の配筋は、200ミリ間隔が標準であり、通常はそれで施工してしまう。しかし、横浜建物は、地道に構造計算を行い、必要なら150ミリ間隔の配筋をする。基礎の幅は、住宅公庫基準の120ミリ幅で作るのが標準である。ただし、欠点を挙げるとコンクリートは、若干水が大目と言う印象であった。これでも、通常の建売メーカに比べると、水が少な目らしい。
なお、土台は、防腐処理をした米松でサイズは105ミリ角、柱はスプルースの集成材の120ミリ角と105ミリ角が基本のようである。防腐処理の土台は、一番流通量が多いザイエンス社製のものを使っていた。そして、集成材は2つの会社を使っており、十條集成材とストラエンソ社のオーストリア工場のものを使っていた。

  1. http://www.xyence.co.jp/
  2. http://www.jujoshusei.co.jp/
  3. http://www.storaenso.com/CDAvgn/main/0,,1_EN-8815-18488-,00.html

また、耐力壁は、ノボパン社製パーティクルボードを使っていた。このパーティクルボードが優れもので、耐力壁の最大値を満たすことが出来る。

  1. http://www.novopan.co.jp/

ただし、これらの標準を必要に応じて、オプションで仕様を変えることも比較的柔軟に対応してくれる。たとえば、基礎の幅を120から150ミリに変えることや、土台を105ミリから120ミリにサイズを変更したり、土台の木を米ヒバや桧に替えることもかなり柔軟にやってもらえる。ただし、公庫仕様で35年持つので、そのままでも、メンテナンスがよければ、50年ぐらい持ちますよと言われてしまう。
また、耐震強度については、5万円弱で、住宅性能保障最大値(等級3)の耐震の計算チェックをしてもらえる。きちんと住宅性能保障を取るには30万円かかる。しかし、この5万円で必要な強度計算および耐震用壁の追加をしてもらえるのだからかなりお得と言えよう。
ちなみに、通常何も変更しない注文の場合、外壁(サイディング)および内装(クロス)を指定して家を建ててもらう。このため、横浜建物の団地の外装は、家ごとに異なった配色になるようにしているらしい。
ちなみに、サイディングは、ニチハおよび旭トステムの製品から横浜建物指定の中から選ぶ形である。このため、100以上の中からサイディングを選ぶ形になる。
また、ドアや窓は、YKK APのものを使う。そして、水周り(キッチン、風呂、洗面台)は、ノーリツのものを使っている。トイレは、TOTOの製品を使う。

ちなみに2002年ごろに横浜建物で作った人のページがある。

  1. http://homepage3.nifty.com/t-ohno/index.html

いろいろ細かく書いてあるし、大きいことはあまりかわっていないので参考になる。
また、神奈川県内の木造建築のシェアで言うと1%ぐらいになる。神奈川県では、年間15000棟ぐらい作られている。