CMスキップ

テレビの広告市場は2兆円もの巨大市場らしい。もし、この市場がCMスキップによって、滅びていくと、単純計算で2兆円もの市場が創造されるということになる。まさに、官庁がやるべき仕事という感じがする。
というのは、この2兆円シフトを、率先して遂行すると、海外の市場に打って出ることができる可能性が大きいからである。シフトが遅れると、海外で得られる市場がなくなるどころか、海外勢に市場がとられてしまう。このため、早期に、放送業界は、コンテンツビジネスと、インフラビジネスに分離しないと将来的に痛い目を見る気がする。
さて、放送系アナリストは、収入源が放送業界関連であることもあり、CMスキップに否定的である。むしろこのような人々は、現在の放送業界が次に作るべきビジネスモデルを提案していくのが筋と思うが、そこまでの知恵はないと見える。
企業が、広告費をケチるとは考えにくく、時代ごとの一番効率的な広告媒体に広告を出すまでである。そのチャンネルのひとつであった、テレビの重要性が相対的に落ちているに過ぎない。
たしかに、現状維持はどこでも既存勢力にとってありがたいものである。しかし、国全体で見ると、利益となっていない。既存勢力といえば、どこかの国の政治改革でも、特定勢力の票が、どう計算しても全体の一パーセントにも満たないのだけど、各党が争っているように見える。こんなことで、議論を妨害している暇があるのならば、年金や健康保険をどうするのかをこれだけの熱意を持って改革してほしいものである。しかし、いまだに、厚生について、中長期的な展望を元に改革案を出している党はいない。多分、破綻するのを待っているだけに見える。
テクノロジー : 日経電子版
西正:民放の“タイムシフト視聴嫌い”を変えるには? (1/2) - ITmedia NEWS